~「今」を「将来」に繋げる教育~(共学校)立正大学付属立正中学校・高等学校

2019/09/10

~「今」を「将来」に繋げる教育~


抜群の環境のもと、変化する時代を生き抜き、多様化していく国際社会で活躍する人材を育成

中学・高校の6年間を自立するための時間と捉え、仲間とともに、社会のために自分の力を発揮できる人=自立した人を育てる立正中学・高等学校。一人ひとりの可能性を最大限に引き出し、知識や経験を行動で示す豊かな人間力を育てる教育を展開しています。

 

継続することで潜在能力が大きく開花するR-プログラム


大田区西馬込のキャンパスは、東京23区の学校の中で最大級の広さを誇る敷地に、新しい時代にふさわしい施設や設備が整い、生徒たちが日々、安全に過ごし、6年間で大きく成長できるような工夫が随所に施されています。

 そんな同校が導入しているのが、将来生徒たちが社会人となった時に必要になる力を養う「R-プログラム」です。このプログラムは、「Research=自ら選んで調べる力」、「Read=主張や要点を読み取る力」、「Report=意思や結果を正確に伝える力」の三本柱で成り立ち、毎朝2 0 分間のSHRや年数回のLHRの時間を利用して、3つのRのスキルを養っていきます。

 主な取り組みは、①コラムリーディング、スピーチ、ディスカッション、ディベート②読書ノート&リーディングマラソン③キャリアデザインプログラム。

毎日、継続して取り組むことで小さなステップを刻み、大きなテーマでじっくりと進んでいきます。

 「コラムリーディング」は、新聞や雑誌コラムなどの切り抜きを読み、200字で感想や意見・要約をまとめるというもの。後日、クラス全員の前で1間スピーチの機会が与えられ、発表のスキルも磨かれます。

 入試広報部長の今田正利先生は「最初はなかなか筆が進まなかったりスピーチがたどたどしかった生徒も、中3になると問題点を見抜き、指摘する力が備わり、的確な文章が書けるようになります。また人前で臆することなく堂々と主張できる度胸が身に付いていきます。その効果は英会話の授業にも波及し、英語のスピーチも難なくできるようになるなど、グローバル教育にもつながるものです。生徒は自信を深め、学習面でも大きな効果を上げています」と、確かな手応えを感じているようです。

 プログラムがスタートしてから6年。昨年度は東京都主催の「中学生の主張」最終選考5人に2人が選出されたり、中高生が参加する「仏教主義学校弁論大会」で中3女子が第1位、高1女子が第2位に、そして新聞の投稿欄に採用されることもかなり増えるなどの成果を生んでいます。

 さらなるステップアップを目指し、年々改善を加えられながら進化を続け、今後は英会話の授業だけではなく、「R-プログラム」でも英語のスピーチを増やしていきたいとのことでした。また、時事的な問題や道徳的な内容を扱う機会が多いため、時事問題に精通し、社会への関心を高めるなどの効果もあって、2020年の大学入試改革への対応に多面的につながるプログラムであるとも言えます。


将来の目標設定をサポートするキャリアデザインプログラム


 「R-プログラム」の一環として実施されている「キャリアデザインプログラム」では、中学3年間を通じて将来の目標を固められるように「職業・社会」への理解を深めていきます。まず中1では、同校の卒業生を招いて、「社会で生きること」「働くことの意味」などをテーマとした「職業講話」を実施し、進路を考えるきっかけ作りに役立ててもらいます。

 2年、3年生の夏には、「職業体験」プログラムを実施します。まず2年生では、近隣30社前後の協力を得てスーパーや飲食店などで職場体験を行い、「働くとは何か」を考え、一人1枚、「職業新聞」を作成します。3年生になると、前年の反省点を踏まえ、13名程度の班に分かれて、コンビニから医療関係、鉄道会社、広告会社、町工場など、さまざまな職種の企業でインターンシップを経験します。実際に会議に参加したり店頭に立ったり、仕事を任されたりすることは、生徒にとって大きな刺激となります。

 「博物館に職業体験に行った生徒は、館長から外国人客の案内を頼まれ、最初は不安で仕方なかったそうですが、自分の英語が通じ、無事、やり遂げられたことがうれしく、将来は英語を活かせる職業に就きたいという目標ができたそうです。また、小学校に行った生徒は、今まで意識していなかった主事さんなどの学校を陰から支える仕事に触れることで、学校が社会の一部としてどのように成り立っているのか、そして普段の生活がさまざまな人に支えられて成り立っていることに気づいたそうです」と、今田先生は、その効果の大きさを語ります。職業体験は、生徒に自信を与え、感謝の気持ちを教えてくれるプログラムでもあるのです。生徒の表情をしっかりと見つめ、「個」を大切にする指導により、学力、進学意欲、希望進路に合わせて柔軟なサポートを行っています。中

でもグローバル教育の一環として見逃せないのが、①のスケジュール手帳。今田先生は「最終目標に繋がっていく目の前の小さな目標からプランニングし、自分がどの位置にいるのかを把握・検証することが国際的に活躍するには不可欠。そのための習慣作りに役立っています」と語ります。

 

手厚いサポート。世界で活躍するための土台を作る


同校の教育4つのポイントとして


①スケジュール手帳を活用した自己管理

 学習習慣・生活習慣を身に付け、自己管理能力を養う

②模擬試験を学習サイクルづくりに活用

 「苦手分野」に目を向けて振り返り学習を徹底し、

 自学自習の姿勢を固める

③フォローアップ講習

 放課後補習により「できた自分」で終わらせて、

 次のステップにつなげる

④生徒のニーズに応じた面談システム

 担任面談/教科担当面談/日常的なコミュニケーションの充実

 

英語を使い、異文化を知る充実の語学プログラム


 英語教育では音読を重視。そして生徒10名にネイティヴ教員1名がつく超少人数で行う英会話の授業では発言の機会が多く設けられ、生徒たちは英語で話す度胸や積極性が身に付いていきます。

 中1・中3では学年末の試験休みに福島県のブリティッシュヒルズで34日のイングリッシュ・キャンプに参加。英会話レッスンや英語でのアクティビティなど、英語づけの4日間を楽しく過ごします。

 そして中3~高2の夏に実施される18日間の語学研修では、イギリスかアメリカに隔年で交互に赴きます。それまでの充実した英語教育を背景に、希望制ながら、毎年70名以上の生徒が参加。ホームステイやハイスクールの寮生活をしながら、英語の学習に取り組みます。「帰国すると、生徒はみな口を揃えて楽しかったと目を輝かせます」と、今田先生。18日間の貴重な体験は生徒たちにとってかけがえのない思い出となり、その時のルームメイトとは帰国後も交流が続くことがあります。語学力の向上はもちろん、文化の違いやコミュニケーションの難しさや楽しさを経験し、生徒たちは大きく成長します。

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