学院の生命、心の教育(共学校)明治学院中学校

2018/07/23
学院の生命(いのち)心の教育
MEIJI GAKUIN Jr.High School


明治学院の生命にうなずくために、 
まず、学院の歴史を遡りましょう。


 開国直後の1859年(安政5年)、
一人の米国人が神奈川の港に降り立ちました。
J.C.ヘボン博士(※)は、米国長老派教会の医療伝道宣教師です。
その後、ローマ字を開発し、聖書を和訳します。
医師として、教育者として、日本近代化に貢献。
今に、その名を残します。
 1863年、博士は、「英学塾」を構えて日本の若者たちを迎えます。
明治学院の歴史が幕を開けます。
間もなく(1887年)には、白金台に普通学部を開校。
現中学校の源流です。
 1963年(昭和38年)に武蔵野の森に高等学校を築きます。
その後、白金台の中学校も移転。
東村山の地に6年一貫の道のりが整います。
 ここは、ただ一つの明治学院大学系列中学校。
そして、多摩地区では貴重なプロテスタント系「ミッションスクール」です。
日本で屈指の名門校は、
150年以上のとき、初志を誠実に守り継ぎます。
激動期に揺るがずに、
キリスト教に基づく心の教育に努めつづけます。

※James Curtis Hepburn(1815-1911)





学院が育てあげる人物像は、
時代に不変、世界で普遍です。




実力人




キリスト教人格教育の力強い働きかけによって、
揺り動かされて覚醒し、
自分の歩むべき道をきちんと見定めることのできる人のことです。
つまり、神さまが与えてくださった能力や特質を遺憾なく発揮し、
神さまと人々とに誠実に仕えることのできる
人のことです。




道徳人




神さまが与えてくださった使命に気付き、
世界に広がる喜び、感動、
神秘に目を見張ることのできる感性を持った人のことです。
また、自分に与えられた権利と果たさなければならない
義務とをわきまえ、規律を守り、
神さまと人々とを心から愛することの
できる人のことです。




世界人




国籍や民族などにとらわれず、
世界的視野と行動力とを持つ人のことです。
神さまが比類のない愛によって支えてくださり、
この世界にいのちを与えてくださった存在の意味を知り、
自分と同じように神さまから愛されている人々のことを心に留め、
世界の平和を祈念しつつ良き働き人として奉仕する力を
持った人のことです。


国際派私学の先駆者として


 ここでは、「グローバル化」に慌てる改革は不要です。
海を渡った米国人が導いた学院は、
19世紀から世界を見晴らしていたからです。
かつてから、抜きんでる英語教育が信望を集めていました。
米国ホームステイプログラムが始まったのは1972年(昭和47年)です。
国際派私学の先駆者としてその名を覚えましょう。

近年、にわかに「グローバル教育」を始める私学とは一線を画します。
主題は「世界リーダー育成」ではありません。「世界人」(前記)の
あるべき姿を教えます。
 日本の学校は欧米先進諸国に目を向けがちです。
この地に集う生徒諸君は、第一に、アジアの隣人と親交を温めます。
長年、フィリピンの貧しい子どもたちを扶けるために尽力。
感謝のメッセージが届けば、自分たちが嬉しい。
その感慨こそが「世界人」に至る糧です。

 多くの「国際派」卒業生諸君は、「世界企業就職」よりも、
ボランティア団体(等)、草の根で直に人と関わる場に
「使命」を見いだします。
彼らの真摯な情熱に、学院の生命が映ります。






進学校×10年一貫校


◆中1~高1◆


学ぶ意欲と学習習慣を築く
キャリアデザイン教育と学力の発展


◆高2/高3◆

【受験コース文系/理系】
国公立・早慶上理・MARCH(等)進学を
目指すカリキュラム。
自らの使命を果たす舞台へ挑みます。

【推薦進学コース(文系)】
高大の連携を密に、
大学が求める「アカデミックリテラシー」を修得します。



2つのコースに優劣はありません。
高1までに、自らの生き方を確かめたうえで、
想いを叶える道のりを選びます。
大学の名を掲げる私学は、
およそ「系列大学進学が原則」と「他大学受験指導を重視」の
2タイプに分かれます。
明治学院は、どちらも等しく光を照らします。
道を限らず、多岐に向かう澄んだ大志を支援します。




Do for others what you want them to do for you.
人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。
~「マタイによる福音書」7章12節 /新共同訳



すべての子どもたちを励ますメッセージ


ベルーフ( B e r u f)とは、「職業」を意味するドイツ語です。
原義は、「神から与えられた使命」です。
タラント(Talant)※は、「才能」を意味するギリシャ語です。
原義は、「神から恵まれた天賦」です。
 ベルーフに気がつき、タラントを活かす。
生きる主題は“Do for others”です。
すなわち、自己を肯定し、自己を貴び、
社会で人々に尽す生き方を教えます。
明治学院の進路指導理念は力強い。
ここでは、「上級大学に合格」はゴールではありません。
 
 世界中の隣人を愛し、助け合うことの大切さを忘れず、
倫理的な人になりなさい。
これからも、人々のために愛を絶やさず
貢献を誓う子どもたちを励まします。
生徒諸君は、6年間を貫き、心に刻みます。

(※英語では“Talent”)





武蔵野の面影を残す穏やかな街。
住宅街ロケーションながら校地は広大です。
陽光を浴びるグラウンドはグリーンの人工芝が覆って競技場のよう。
面積は約20000㎡。400メートルトラックが収まります。
都内屈指のビッグスケールキャンパスは、育ち盛りに相応しい。
心優しい明治学院生は、実はパワフル。
ユニフォーム姿が軽快に駆けています。ハンドベルの清浄な音色が耳に届きます。
放課後シーンに、他校と異なる「学院らしさ」が際立ちます。
正門から校舎までのアプローチを、生徒の真心がこもる花々が彩ります。
右手にチャペル。左手に樹木に覆われる赤屋根の洋館(※)。
毎春、校地内に咲き誇る桜並木が、新しい仲間を歓迎します
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