爽やかできちんとした生徒たちの好印象と清潔感のある保善高校。中学校を併設せず、大学附属校でもない、その特性を生かす単独の男子校である。

　毎年、大学指定校推薦枠が多いのが特徴だが、指定校推薦枠にない学部や学科、上位の難関大学への進学を目指す生徒が多い。推薦というアドバンテージのある入試だけでなく、実力で決まる一般入試で受験する生徒が多く、その結果、上位大学への合格実績をしっかり出している。

　これは、３年間で答えを出そうとする、やる気ある生徒集団と、それを支える教職員の熱意の表れである。一般入試で国公立大学や難関私立大学ヘの合格を目指す「特別進学クラス」、Ｇ‐ＭＡＲＣＨレベルの大学合格を目指す「大進選抜クラス」、クラブ活動との両立で中堅以上の私立大学への進学を目指す「大学進学クラス」を設置し、個々の生徒の希望に応えている。大進選抜クラス・大学進学クラスから２年次以降、特別進学クラスへのステップアップという道も開ける。

　個々の進路目標や興味・関心に応じての個人ベースの時間割と、習熟度別授業による毎日の積み重ねが基礎学力を固めていく。授業以外にも、落ちこぼれをつくらないための単元テストや夏期講習・冬期講習、そして進級に向けての春期補講、放課後自習・補習、昼休みの学習質問コーナーの設置など、多様なプログラムを無料で用意し、指導の手間を惜しまない。

　また、進学指導では、毎年約60校の大学が参加する独自開催の「校内大学入試相談会」をはじめ、様々な取り組みが、自習室に隣接した進路指導室を中心に行われている。

　環境は都立戸山公園に面して、都心とは思えない落ちついた雰囲気の中にある。７階

建ての教室棟と科学芸術棟は全教室とも冷暖房完備、人工芝の校庭など充実した学習環境が整っている。

　生徒自身が強い思い入れをもって大学進学できることを第一に考え、１年次から段階を経て進学指導を行っている。「文系・理系」だけでなく「学部・学科」まで将来を見据えた進学指導で、一人ひとりの第一志望校合格の夢を実現してくれる学校である。