男子校ならではの指導で自我を育てる3年間②(男子校)保善高等学校

2018/09/16

男子校ならではの指導で自我を育てる3年間②

知的体力を養う「未来考動塾」開講
 また近年は、詰め込み型から知的体力を養うカリキュラムへの改革も進んでいます。
 とくに特別進学クラスは、2年次の文系・理系の2コースから、3年次には国公立・私立に分けた文系・理系の4コースに細分化し、国公立受験だけでなく、難関私立大受験に向けた効率的なコースも設けられました。
 同時に7時間目授業を週4回から2回に減らし、そのぶんを家庭での学習時間確保に当てています。これにより、自分で勉強の仕方をコントロールし、学ぶ姿勢を身につけていきます。
 そのひとつの取り組みにもなっているのが、昨年度から特別進学クラスでスタートした「未来考動塾」。自らものごとを考え主体的に行動することを目指し、3年間を通して段階的に学んでいく学習プログラムです。
 1年生では、ものごとを多角的に分析する方法や、問題定義の仕方、視点の当て方、情報リテラシーやプレゼンテーションの技法など、基礎的な「知の技法」を学びます。
 2年生は、沖縄修学旅行にリンクさせた事前学習的な取り組みとして多角的に考察を重ね、「知の進化」を図ります。
 3年次はそれまでの学習の集大成となる卒業論文をまとめ「知の創造」として昇華させます。
 生徒たちは他者の意見や成果を見たり聞いたりすることで刺激を受けながら、「生きることは考えること」をキーワードに、各自が問題意識を持って高校3年間を通して学んでいきます。
 実際に生徒から、「人前で話すことに自信がついた」「社会に出てからも役立つと思う」「好きなことをやっているで楽しかった」などの声が上がっていますし、他の教科でも積極的に発言できるようになったなどの効果が表れ始めています。
 同校が目指すのは、知識を持つだけでなく、知識を柔軟に活用できる人材を輩出すること。そのために、今後、未来考動塾で培ったノウハウを通常の授業や全クラスでも活用できるよう検討がなされています。
 入試広報部長の鈴木先生は、「知識を詰め込むだけの勉強には限界があります。それ以上の力を伸ばすためには、ものごとを捉える力や創造する力が必要。そのためのスキルを磨いて学力向上に繋げることができたらいいなと思います。何年もかけて準備を進めてきたプロジェクトですが、社会の動向を見ていても、ちょうど2020年の大学入試改革も同じような視点で進んでいましたし、合致していたなと改めて感じています」

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