「未来」と「地域」と「生徒同士」がつながる・・・(共学校)千葉商科大学付属高等学校

2023/10/13
「未来」と「地域」と「生徒同士」がつながる・・・
先進のICT環境のもと、
アクティブラーニングやグローバル教育など、
21世紀型教育の実践の場に
生徒たちの明るい声が響く
アクティブラーニングを実践する
開放的で可変的な教室と先進のICT環境
 「新校舎はわが校の悲願でもありましたが、生徒たちはもとより卒業生も、私たちが想像していた以上にとても喜んでくれました」と話すのは浅川潤一校長。長年、国語教師として生徒たちと向かい合い学園と共に教師の道を歩んできた先生です。それだけに、学園と固い絆で結ばれている卒業生や生徒や保護者が喜んでくれるのが何よりうれしいと目を細めます。”新校舎効果”は早速、今春の受験結果にも表れ、受験生やその保護者の注目度は上がる一方です。
 「2026年に創立75周年を迎えますが、この間、教育を取り巻く環境は大きく変化しました。教室には教壇があり、生徒は一斉に同じ向きで座っているというのが明治以来の日本の学校の姿でした。しかし、この新校舎では、自ら主体的に考え、教師と生徒、生徒同士の対話を重視した深い学び、つまりアクティブラーニングが実践できるような教室になっており、開放的で、グループワークにも対応する可変的な設計にもなっています」。(浅川校長)
 全館Wi-Fi環境が整い、1人一台のiPadは言うまでもなく、コロナ禍でもオンライン授業に即座に対応し”学び”を止めませんでした。新校舎では従来の黒板に代わりホワイトボードを設置し、授業は画像や動画なども投影し、生徒の解答をiPadから共有するなど、最新の手法が採り入れられ生徒の理解度を飛躍的に上げています。
 さらに、多目的メディア室、コンピュータ室を駆使して、課題解決型の演習など21世紀型の学習も行われます。理科や芸術系科目にも実験や制作に専念できる高機能の専用教室もできました。
「この勉強がしたい」に応える指導システム
 施設ばかりでなくコース設定にも新たに手が加えられました。浅川校長はその目的をこう説明します。「高校時代は変化と成長のときです。それにできるだけ応えるために、これまでの枠組みを維持しつつ、より柔軟な指導システムとすることにしました」。
●特進選抜・総合進学
 特進選抜コースは積極的に他大学受験を目指すコースです。MARCHなどの難関大学受験で成果を出せる学力を磨いていきます。
 総合コースは、他大学受験・千葉商科大への進学を視野に入れ、しっかりとした基礎学力を身につけて、一般受験・指定校推薦・総合型選抜等、1人ひとりに合った進学ルートで希望進路の実現を目指します。
 この2つのコースの間では成績と希望により移籍することが可能です。例えば総合進学の生徒が難関大学受験の希望を持ち、成績も伴っていれば特進選抜に移ることができます。逆に、特進選抜の生徒が部活動と学業の両立を目標とする高校生活を望むようなケースでは、総合進学に移ることができます。本人の希望に寄り添うことで力を出していくのが同校の方針なのです。
●商業科
 会計・情報・商品開発の3部門の学びを柱として経営や情報系の大学進学を目指し、並行して将来につながる簿記等の資格を取得していきます。「商品開発」は企業とのコラボで新しい商品を世に送り出すことを目標とする同校独自の実践演習です。すでに、ディズニーランド内イクスピアリの「フライドパスタスナック」や地元和菓子店八矢庵の「縁焼(えにしやき)」等、食品部門で次々と販売に漕ぎつける商品が出ており、社会人の方々とともに開発を進めるプロセスでの生徒たちの成長が著しいことから、新たにコースを設置することになりました。実社会と触れあう刺激的な体験で、生徒たちにも非常に人気が高いといいます。「最近の商業科卒業生はほとんどが大学の関連学部に進学します。現在は千葉商科大と他大学がおよそ半々です。そういう状況なので、本校での学びを高大7年のうちの前半3年ととらえて、進学後につながるカリキュラムで学習をすすめていきます」。(浅川校長)
動き出したHSCUC Vision 75
 同校は、創立75周年を迎えるにあたり、「HSCUC Vision 75 千葉商科大学付属高等学校 創立75周年に向けた将来構想」を練り上げました。社会の多様化するニーズに応えて、持続的発展を進めるための将来像を描いています。実学重視、グローバル化の推進、大学等高等教育機関への進学拡大など、以下のような積極的な教育改革が計画されています。
●実学重視・・・複雑に変化する社会を中核で支え、発展させる力のある人材を養成するために、しっかりした基礎教育、幅広い教養、実際の社会で役立つ実学を身に付けた人材をさまざまな分野に送り出す。
●国際化の促進・・・「世界の中の日本」として、グローバル化に対応する教育と若人の養成が中等教育に強く求められている。千葉商科大のグローバル化と軌を一つにして、より積極的に国際化を進める。
●大学等高等教育機関への進学率拡大・・・千葉商科大学の付属高等学校であるとともに地域をリードする中等教育機関を目指す。付属高等学校としての機能をより鮮明に打ち出すとともに、多様な進路選択のニーズにも対応し、千葉商科大学への進学拡大と様々な高等教育機関への進学率向上を図る。
随所にウッディーな雰囲気を醸し出す吹き抜けのエントランス。毎朝笑顔で挨拶が
交わされる広い階段が、校舎のコンセプトである「つながり」を象徴しています。省エ
ネをコンセプトにした校舎は、国土交通省認定の建築物省エネルギー性能表示制
度「BELS(※1)」で最高評価の5スター(☆☆☆☆☆)と、ZEB Ready(※2)の認証を
受けています。高校の校舎では全国で初めての取得。持続可能性が求められる21
世紀の世界で活躍する生徒たちに相応しい教育環境です。

※1 Building-Housing Energy-efficiency Labeling System
※2「Z:ゼロ E:エネルギー B:ビルディング」の略で、建物のエネルギー消費を基準エネ
ルギー消費量に比べて50%以上、75%未満削減させた建物
付属校の強み、「高大連携教育」で異文化体験
2023年7月12日(水)、新校舎は初夏の陽の光にまぶしいほど白く輝き、校内からは英語や中国語など様々な言語が賑やかに響きいてきます。2ヶ月前に全面的に完成したばかりの新キャンパスでは、早速、海外への関心を持つことを目的とした高大連携の取り組みとして、千葉商科大学の留学生と付属校生が一緒に縁日を楽しむ「1日縁日体験イベント」が開催されていました。
大学からは、韓国・台湾・中国・モンゴル・スーダンから来た5名の留学生が参加し、日本の射的・型抜き・輪投げ・ヨーヨーつりの体験を通して日本の文化を体験し付属校生徒と交流しました。新校舎に留学生を招いた付属校生はどこか誇らしげに見えました。
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