オリジナルの教育内容や学校生活(共学校)明治学院中学校

2022/08/10

生徒がみんな

「明日も学校に行きたい!」と

思える場所でありたい

キリスト教に基づく人格教育を教育理念とし、「道徳人・実力人・世界人」の育成を目指す明治学院中学校・東村山高等学校。豊かな自然に恵まれた56,000平方メートルものキャンパスには、のびやかに活動する生徒の明るい笑顔があふれます。「精神的にゆったりした生徒が多いですね」という募集入試主任の安達薫先生に、オリジナルの教育内容や学校生活の様子を伺ってきました。

明治学院大学に理系学部開設予定!

進路の幅が広がる

 明治学院中は、学校法人明治学院が設置する唯一の中学校です。高校進学後、明治学院大学進学を希望する場合は、3年間の成績が上位80%以上など推薦条件を満たせば、系列校特別推薦入試(志望理由書・小論文・面接)を受験することで優先的に進学できます。また、成績が上位30%以内であれば、明治学院大学への推薦進学資格を有したまま、他大学の受験ができる特別出願制度の利用も可能です。国内の大学入試が揺れ動く中、こうした制度があるのは進路を考えるうえで大きなメリットになると言えるでしょう。ただ、今まで明治学院大学に設置されていたのは文系学部のみだったため、理系を志望する生徒は推薦制度の恩恵を受けることなく、他大学の入試に挑戦するしかありませんでした。

 しかし2024年4月、明治学院大学として初の理系学部「情報数理学部情報数理学科(仮称)」が新設される予定となりました。現在、設置構想中で準備が進んでいます。

「1学部1学科のスタートではありますが、これで理系の生徒も系列校特別推薦入試を利用できるようになり、進路選択の幅が広がります。情報系の学部ということで、理系選択者だけでなく、文系選択者も数学を勉強すれば志望は可能になるでしょう」。

 もともと英語教育で定評のある明治学院中ですが、実は理数教育にも力を入れて取り組んでいます。数学は中高一貫校に適した教材「体系数学」を使用し、中3では習熟度別少人数授業、高1では2クラスを3分級として、一人ひとりの学習状況に応じたきめ細かい指導を展開しています。

 さらに特筆したいのが理科教育です。中学校の授業では、教科書に載っている実験・実習は原則すべて行うことになっています。実験室は2つあり、第1分野実験室には気体発生実験の安全のためにドラフトチャンバー(排気装置)を備え、生物・地学用の第2分野実験室には40台の顕微鏡のほか、様々な生物や岩石などの標本もそろいます。中1は武蔵野の自然の残る広大な学校敷地内で植物を観察、中2は多摩動物公園で動物の食性や体のつくりの違いを観察、中3は生田緑地で関東ローム層を観察するなど、教室の外に飛び出して学ぶ機会も設けています。また、敷地内に本格的なビオトープを整備。理科の授業で使用するほか、自然科学部が生物種の推移を記録するなど、日々、観察・管理を続けています。

 「学校生活の中で、日常的に自然科学に触れることができる環境が整っています。理科好きの生徒はもちろん、理科に興味がなかった生徒にとっても、新たな発見につながる場がたくさんあると思いますよ」。

 また、1人一台のタブレット端末を貸与し、理科でも実験や解説の動画を配信するなど、ICTを積極的に活用することで、ますます学びが広がっているということです。



人との関わりを大切に

人間性豊かに育てる

 明治学院中のキャリア教育は「ベルーフ・プログラム」で展開しています。このプログラムの目標は、社会で果たすべき使命(ベルーフ)に気づき、人への思いやりを抱くことができる人生観・職業観を持つことです。中3、高1では社会の様々な分野で活躍する卒業生を招き、年間10回以上、講演会を開催。建築家、公認会計士、声優、ゲームクリエイター、人気キャラクターのデザインを手掛けるディレクターなど多彩な人選で、生徒は目を輝かせて話に聞き入り、将来を思い描くきっかけにしています。ほぼ全ての生徒が大学に進学する学校ですが、偏差値やランクで志望大学を決めることは一切ありません。

 「明治学院大学の卒業生は創意工夫できるとともに、明るく社会性に富んでいることで社会から高く評価されていますが、それは私たち中高が目指す人間像でもあります。そのために心がけているのが、人との関わりを大切にして、人間性豊かに育てること。先生方はいつでも生徒との接し方を考え、確かな信頼関係を築いています。生徒を中心に、教員と保護者の連携も欠かしません。また、一人ひとりの人間的な成長を促すため、『どんどん失敗しなさい』と声をかけ、失敗したときの責任の取り方も教えます。何より、生徒がみんな『明日も学校に行きたい!』と思える場所でありたいと願っています」。

 明治学院中なら、誰もが安心して個性を発揮し、学校生活を楽しみながら、やりたいことを見つけていける。――安達先生のお話が確信につながりました。

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