3大新タイプ入試はどう動いている?(受験情報)ムーブ編集

2021/12/02
3大新タイプ入試はどう動いている?
毎年のように工夫を凝らしたいろんな入試が生まれている。が、ユニークなものは当該校を受ける受験者にしか関係しないので、ここでは受験者の多い適性検査型、英語入試、算数入試に絞って、2022年度入試に向けてどのような動きがあるか見てみよう。
<適性検査型>
2021年度入試では公立中高一貫校の応募者の減少が目立った。が、2022年度入試は今後のコロナ不況で6年間学費を払えるか心配する層が公立中高一貫校を目指す可能性が大いにある。また、併設型中高一貫校で、
〇都立大泉高校附属と都立両国高校附属が高校募集を停止するのにともない、募集人員が各40名増える(都立白鴎高校附属の高校募集停止は2023年に決定)。
〇千葉市立稲毛高校附属が年次進行で千葉市立稲毛国際中等教育学校に移行。募集人員も男40名・女40名から男女計160名に変更かつ増やす。
など、中学からしか入れなくなるでこの点からも応募者が増える可能性がある。「適性検査型入試」はすでに多くの学校で実施されているが、新たに行うところもある。
〇聖セシリア女子 2月1日午後 B方式・グループワーク型適性検査 ①適性検査、②グループワーク
〇桜丘 2月1日、2月2日の思考力を適性検査に変更
〇武蔵野  2月1日第1回[適性検査A 適性検査Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ[白鷗・大泉・両国型] 2月2日第2回適性検査B 適性検査Ⅰ、Ⅱ
 このほか、
〇東京女子学園 2月1日午後の適性検査型をデータサイエンスとして実施
〇サレジアン国際学園 2月4日午後に「21世紀型入試」として適性検査<思考力問題>を実施
〇城西大学附属城西 2月2日の適性検査型に共通型に加え大泉型を導入
〇千葉明徳 1月21日の適性検査型入試に、県立型、市立型を導入
〇江戸川学園取手 1月6日に「適性型」(適性A・適性B・英・集団面接)を実施
 など、独自色を出したり、よりきめ細かくしたりする動きが見られる。
 以前は適性検査型はどこも一定数の受験者がいたが、最近は安田学園、宝仙理数インター、浦和実業学園、聖徳学園、駒込、八王子学園八王子、西武学園文理など300名以上、郁文館、千葉明徳など200名以上、上野学園、日本大学、聖望学園、昭和学院、佼成学園女子、昭和女子大学附属、日本工業大学駒場、開智日本橋学園、トキワ松学園、鶴見大学附属、横浜隼人、細田学園など100名以上の受験者がいる学校がある一方で、20名に満たない学校が多数生まれるようになり、取りやめるケースもみられる。
<英語入試>
社会のグローバル化の進展にともない、学校も生徒にグローバル社会で生きる力を付けようと「グローバルコース」「インターナショナルコース」を設置するところが多くなっている。それと、小学校で英語が教科になったことにともない英語入試も増え続けている
 2022年度の英語入試の最大の注目は江戸川学園取手。全受験生に英語を課す。
〇麴町学園女子 2月1日と3日に【英語型】英語(リスニング・リーディング・簡単な英作文)、面接(英語・日本語)、国語基礎・算数基礎で実施
 ※英語は英検4級レベル
 2月1日午後特待入試に【英語資格型】英語資格(計100点)英検4級レベルで80点、英検3級レベル以上で100点 (2019年第1回以降に取得した資格に限る)、+国語・算数で実施
〇東京家政学院 2月1日午前・午後、2月2日午前・午後、2月5日午前に英語資格入試を実施。国語(必須)+英語資格(筆記試験と面接試験。英検3級以上100点、英検4級80点、英検5級70点に得点化)。2月5日午前は英語資格(筆記試験免除、面接試験あり。英検3級以上100点、英検4級80点、英検5級70点に得点化)のみ。
〇三輪田学園 2月1日第1回午前B、2月2日第2回午前Bは英検4級かつCSEスコア1,000点以上取得者対象※英検4級(CSE1,000点以上)70点、英検3級80点、英検準2級90点、英検2級以上100点
〇北鎌倉女子学園 2月2日午後、2月5日午後に「かんたん英語プレゼン入試」を実施。2022年1月8日(土)にプレゼン用の課題(テーマ)を学園HPにて発表(複数提示。そこから1つ課題(テーマ)を選び、プレゼンの準備をする。プレゼンではタブレットやスマートフォン等のICT機器が使用可能。ICT機器を使用しなくても構わない。質疑応答あり。
〇聖セシリア女子 2月3日にB方式・英語表現入試を新設。英語面接と身体表現(ジェスチャー・ダンス)
〇サレジアン国際学園(旧星美学園) インターナショナルAdvancedクラスの入試で2月1日、2月2日午後、2月3日午後に英語、英語エッセイで実施(CEFR B1以上で英語の学力試験免除)
〇玉川学園  2月1日午前に英語資格利用型入試を新設(英語資格点<英検2級以上:100点、準2級:85点、3級:70点>)
〇三田国際学園 2月1日午後、2月2日午後のインターナショナルサイエンスクラスの入試を英語・作文・面接で実施。インターナショナルクラスの入試を英語・面接で実施。
〇江戸川学園取手 英語型以外の5科型、適性型もすべて英語必須に。ただし、小学校でふつうに学んでいればできる問題でリスニング問題のみ。解答も選択式で記述はなし。
 前号の変更点情報でお知らせできなかったものを紹介しているが、このように英語資格利用型以外は学校ごとにまちまちなので、英語入試の併願は難しいのが現実。
<算数入試>
 算数入試は進学塾に通っている受験生が受ける点で、英語入試とは受験層が異なっている。そのため中堅上位校から広がったが(午前に難関校に挑んだ受験者が午後入試を選ぶ場合に負担が少ないことで人気に)、今ではすそ野が広がっている。算数ができる子は入学後も伸びるということを学校側が把握していることも大きい。このほか算数と国語のどちらかを選択というパターンも増えているが、ここではスペースの関係で取り上げていない。
〇東京家政大学附属女子 2月10日の第6回を算数入試に(リスニング問題も出題)
〇東京純心女子 2月2日午後に「数的処理型入試」の名称で、算数入試<計算・図形など>を新設
〇山脇学園 2月1日午後の「英語AL入試」でも算数を実施
〇目白研心 2月2日午後、2月3日午後に算数特別入試を新設
〇桐蔭学園中等教育学校 2月2日午後に算数選抜入試(記述)を新設
〇横浜創英 全入試日程に算数1科を設置
〇春日部共栄 1月13日に「IT医学サイエンス入試」を算数1科で実施
<<戻る