女子聖学院で英語を学ぶべき理由
「英語を学ぶ」ではなく、「英語で学ぶ」。さらに――
ここは、米国人が導いた私立学校。英語指導に情熱を注ぎつづけました。その長ける指導力は「伝統の技」と表すべきでしょう。英語検定を取得します。大学入試の英文解読に備えます。ただし、それは主な目的ではありません。
「合格」「資格」だけを求めて言語を学ぶだけでは弱々しい。「名前を覚えてほしい」に始まり、「世界に提言したい」に至る道のりはドラマチック。タフな学びです。誰にどんな言葉を届けますか? 生活の随所で問われます。英語を学ぶときにも、心の内に問いかけます。授業・プログラムの設計は分厚いけど、重くない。子どもたちの心身の発達ステップに添うから、言語教育が成長を助けているかのよう。「英語で学ぶ」は、各地の私立学校のスローガン。ここでは、さらにその先。「英語で育つ」のレベル
です。
+ 中1生は、数々の外国人を校地に迎えます。Global Starter Programで挨拶を交わすゲストの多くは非英語圏国の人々。同じく、英語は外国語です。言語・カルチャーは多様。英語は共通語として機能。子どもたちは「言語とは何か?」を体感します。
高校生は、社会問題に挑みます。英語論文を記します*。2020年度の課題は、“Gender equality in Japan”。指導はネイティブ教諭。資料は英文。仲間とのディスカッションはオールイングリッシュです。
*選択授業「アカデミックライティング」(高2・高3)
『幸福な王子(The Happy Prince )』〔オスカー・ワイルド(Oscar Wilde)作〕 訳本・絵本多数
“Be my messenger”は、劇中、「王子」が「つばめ」に伝える台詞です。「私の使者となってくれませんか?」の意味です。つばめは承諾します。その後、誰に何を運んだのでしょうか?この物語を心に留めて生きてほしい。女子聖学院の深遠な願いです。
All of the English teachers look forward to meeting you and studying speaking with you in English !
9名の外国人教諭は、少人数校ながら多数。日ごろから、生徒と和やかに、ともに人々に贈ることばを集めています。
国内必修プログラム 主題「多様性共生」
Global 3days Program
〔中1〕Global Starter Program
〔中2〕Team Building Program
〔中3〕English Skill Up Program
〔高1〕Self=Expression Program
〔高2〕Self-Development Program
海外研修・留学プログラム
●セブ島英語留学(中2~高2希望者) 15日間
●SDGs×STEM×ホームステイ
(中2~高2希望者/約3週間)オーストラリア
●オーストラリアターム留学・年間留学(中3~高2希望者)
●アメリカターム留学(高1希望者)
●立教英国学院*への留学制度(中3希望者/1年間)
*英国教会の流れをくむ聖公会の理念が支える私立学校。日本の文部科学省から「国内校と同等」と認定されているため、卒業資格は日本国内校と同等。
期待から確信へ――深化する“My Compass Project ”
「マイコンパスプロジェクト」は総合的な学習の時間の愛称。人格形成支援プログラムです。掲げるテーマは「仕える人になる」。本年度からバージョンアップ(要所、下記)しました。全教育活動を活気づける熱源です。子どもたちの推進力を温めるでしょう。日々の生活から、大学進学に及び、爽やかに発揚するだろう。確信しています。
保護者の皆さまへ尋ねます。
小6のわが娘は、意欲を欠き、学習法も不器用。さて、アドバイスは?
「効率的な勉強方法を教える」ですか? これで奮起できればよいのですが・・・。
〔×指示・強要として受け止めストレス×〕〔×指導者の経験則が適合せず効果なし×〕
〔×自己解決能力が芽生えない×〕〔×他事例(生活・クラブなど)へ応用できない×〕
すなわち、「どうやったらやる気が沸くかな?」「使いやすいノートの記述法はないかな?」と問題提示を投じて、ヒントを呟く(?)だけで導く教育術です。評価を下す前に、「あなたは、どう振り返るの?」と自己審査を促します。指導者軸の指示・提供・評価型の日本の教育とは劇的に異なります。心の奥に働きかけて、心の生命力を動かす技。子どもたちが、「私は私らしく育つ! 私はできる!」と意気込むのであれば大成功です。
今、「探究」がクローズアップ。社会問題を探し出して提言しなさい! 号令は勇ましい。でも、心が未開拓であれば自らアクションできません。女子聖学院の「探究」は、中1生への「提案」に始まります。深い自己認識を経て。高次な自己管理(コントロール)術を体得します。やがて、高校期になれば、社会への発信に至る道のりを、自身で拓くでしょう。
上記プロセスは学院の文化として息づいていますが、2021年度より、学術的理論に基づき、マイコンパスプロジェクトの一環に置く体系的プログラムとして整備しました。
女子聖学院の強み
上記のとおりに子どもたちを導くために不可欠な条件は?
□先生は生徒を信用している。
□生徒は先生を信頼している。
□生徒同志が互いに受容している。
上記は、高度な手法ですが、すでに先生の予見を超える成果が目に映ります。前提条件が揃っているからです。JSG生は、心が開いています。平たく記せば「安心しているから素直で純真」でしょう。
◎先生は、生徒一人ひとりを「あなたはそのままで賜物」と貴ぶから安心
◎生徒は(先生も)常に「あなたのために」と真心に満ちているから安心
◎毎日の礼拝で、心を静めて生きる意義を確かめているから安心