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少々生意気で乱暴でも、小学生の高学年の男の子なんて幼いし、まだまだかわいい年頃。ところが、中学生にもなると、ヒョロヒョロと背が伸びるし、突然、声が変わりひげが生えてオッサン化。部屋にこもるし、口もきかないし。かな~り不気味な生き物と化します。「覚悟はしているけど初めての男の子でなんだか不安だワ」と怯える?お母さんのために、また、自分の幼少時代を忘れてしまったお父さんのために。男の子講座です。
■「ママ、ママ」は悲劇の幕開け
やっぱりお母さんは女の子より男の子がかわいいのです。幼い小学生男子はまだ「ママぁ」と甘える年頃。これがまた、お母さんにとってかわいい。どうしても甘やかしてしまう。(受験当日の朝も男子校の校門前と女子校の校門前では親子の雰囲気が違いますよ。)男の子に対しては母親の所有意識が強く、それが30年後には嫁姑バトルに発展する・・・。ヤレヤレです。
大人の問題はさておき、小学生高学年にもなると、そろそろ「ママ、ママ」はまずいです。小学生段階で母子お互いが親離れ子離れの準備を整えなくてはならないのです。これはとてもとても大切なことなので必ず意識的に取り組んでください。
私の塾講師時代の経験上、女の子は放っておいても自立している印象がありますね。女性は小学生からすでに立派です。ノートも通塾カバンの中も女の子はきっちり整理されていますし。志望校も自分で決めてきますし。教室でも落ち着いていますし。女性の基本的な性質もあるとは思いますが、たぶん、女の子にはお母さんがしっかりと教え込んでいるのですよ。小さいときから家事のお手伝いをさせるでしょう?男の子が「ヒーローごっこ」で暴れている間に「おままごと」をする。そんなところから学んでいるのですよ。
でも、男の子にも教えないとダメです。そして自立を促すのです。中学生を超えるとほんとうに手遅れですから。男の子が離れていくのは寂しいかも知れませんが、健全に育てば、高校卒業くらいの段階で、とってもたくましく親孝行な息子として戻ってきます。ご安心を。
[男の子の自立のためのポイント]
○「やってあげる」ではなくノウハウを教えるべし。学習法ではなく衣食住に関わる身の回りのことから始める。
まずは計画性。「早く切り上げる」「次の準備をする」ということがポイントだと思います。(「早くしなさい!」ではない。)『学習計画表』などと、大げさに考えすぎないように。挫折するだけです。「サッサとお風呂に入ってしまおう」「明日は雨が降りそうだから忘れないように傘を玄関に準備しておこう」というレベルが大切なのです。
次に整理法。これもファイリングとか、そういうハイレベルなことにあらず。書棚や洋服ダンスの整理整頓。パンツとシャツを区別して収めるということ。ノートのキレイさもそこから始まるのです。
このようなベーシックな素養が学習にも大きな影響があります。「男の子は勉強だけやってればいいのよ」は大きな誤りです。
○トラブルやスランプのときもまずは本人に対処法を考えさせること。判断を促し意見を聞く習慣をつくるべし。(ただし責めてはいけない。)自分で困難を克服する姿勢を植えつける。これがないと、思春期段階か、もしくは大人になってから絶対に挫けてしまうでしょう。
決して「谷底に落とす」ということではありません、世話の焼き方を変えるということです。ヒントをあげたり道をつくったりしてあげることですね。気の弱い子であれば、「万一のときはお母さんが助けてあげるから、とにかくこれは自分でやりなさい。」という感じでもよいとは思います。
■働き者の女の子 怠け者の男の子
大人も含めダメ男(私もそうかも・・)の典型は、夢見るだけで行動しないタイプ。忍耐力がなく継続しないタイプ。
女の子はクールなリアリスト。目標設定も現実的。今やるべきことは何か?という問題意識でがんばる傾向があります。行動力があり、一生懸命な姿勢があり、反復的な作業や時間を要する作業も黙々とこなす忍耐力も備わっています。つまり、基本的に働き者ということですね。
それに対し、男はダメ。怠け者なのですよ。口だけで行動しないし。忍耐力もないし。
[怠け者の男の子に勉強させる法]
○目先の目標設定で釣るべし。来年の入試より明日の小テストを目標にすること。怠け者は課題を先送りする傾向があるので直近に目を向けさせることが効果的。ただし、次々と煽ってはいけません。
○計算ドリルや漢字練習など反復的・継続的な学習法をダラダラ課さない。短くタイトにやらせる。
○まずは得意な教科を極めることを優先する。苦手克服は大切だが強調しすぎない。
○志望校、目標校を早めに決め、その気にさせる。
(上記はあくまでヒントです。学習指導は性格や塾の方針にもよりますのでよくご相談ください。)
男の子にも強みがあります。
女の子は「受験勉強」として割り切って取り組む傾向が強いのですが、男の子は純粋に自分の好きな勉強には熱中することがあります。女の子は難問をあっさり諦めるなどクールすぎる傾向ですが、男の子は、算数の難題を何とか自分で解いてやろうというゲーム感覚で挑みます。
女の子は直接生活と関係ないマニアックな興味をあまり持ちません。離れた世界にも興味がないため地図や時事に弱く、おもちゃ好きでもないので機械にも強くありません。(あくまで一般傾向です・・・。女性の方すみません。)
ところが、男の子は好奇心が強い。機械を分解して壊してしまったり、意味もなく鉄道の駅を覚えたり、マニア化傾向がある。
このパワーを活用できれば女の子にも負けない。
[男の子を調子にのせるために]
○受験勉強に直接関係ないことでも興味があれば研究させる。特に理社はこれが効く。「そんなこと覚えなくていいから漢字の練習をしなさい!」はNG。
○一問一答的なクイズ形式の学習法でのせる。(ただしこれだけでは学習とはいえない。あくまでひとつの方便として。)
○日常会話の中で、学習ネタ(時事や自然現象など)を取り上げる。つまり好奇心をかきたてる環境を整える。
○「この問題は難しいけど解けるものなら解いてみろ」などと、チャレンジ精神をくすぐる。
■奇怪な男の子の生態
老若問わず女性にとって不可解な現象は男性の人間関係です。
女の子の友人関係はグループ化するとはいえ必要以上に群れません。
ところが、男子は用もないのに群れる傾向があります。気持ち悪いくらいベタベタしています。友人関係が長続きするため、お父さんでも小学校時代の友だちとダラダラと飲んでいたりします・・・。
また、お母さんがよくご存知のとおり?どちらかというと女性は同性間のトラブルが多いのが特徴です。反して、男の子は同性ではあまり争いませんが、異性(女の子)との関係のトラブル(いわゆる失恋など・・・)が大きなダメージとなり学習や生活に影響がでることが多いようです。異性関係のトラブルは男性の方がグズグズと尾を引きます。そういえば、男性の方が思春期ノスタルジーみたいなものが強いでしょう?
思春期前夜です。男性の友人関係はどのようなものなのか、そのとき女性がどう見えるのかについてはお父さんに訊いてくださいね。
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女性は「今」「ここ」を重視するため、過去のことをウジウジと思いつめない傾向。自己合理化が強く切り替えもクールなので受験勉強には適しています。ある意味では自分勝手ともいえるでしょう(笑)。「私はワタシ」という開き直りも強い。
ところが男子は蓄積型。過去のことにもこだわり、落ち込みやすく回復も遅い傾向があります。
[男の子の奇怪な性格に対応しよう]
○友人関係は要チェック。一度できあがった男の子の友人関係は引き離すことが難しい。小学生段階ではそれほど問題はないのですが、中学校はできるかぎり健全な友人関係が期待できる学校を選びましょう。男の子の友人関係の基本は自分より優秀(学力・スポーツ・人格など様々な観点)な仲間の中にあるということではないでしょうか。
○先にもお話したことを繰り返しますが、失敗についてはどうしてダメだったのかという明確な解釈を持たせることが要です。終わったことを「忘れる、水に流す」ではなく、次に「克服、挽回」することによって、根から癒されるのです。
■やはり「男子たるもの!」は必要
かつて日本には世界もうらやむ?スタイリッシュな男子像がありました。(よいわるいはともかく。)
ところが、現在では希薄になり社会が与えてくれない。だから、ご家庭単位で「男の子はかくあるべし」を明確にしなくてはなりませんね。それが学校選びにも関わりますから。
今回、男子校の特集ですが、実は男子校でも方針は様々。そこでご家庭との不整合があってはなりません。
やっぱり「心優しくて力持ち」ってことなのではないでしょうか?
最後に。
間違ったことについては厳しく矯正するいこと。いくら受験期であっても「腫れ物にさわる」対応はかえって悲劇を招きます。少々親子喧嘩するくらいの方が健全です。小学生高学年はそれができる最後の段階。諦めてはいけません。社会正義や公衆道徳はもちろん、家庭内の約束事も守らせる強制力も必要だと思います。
もちろん、これは男子に限ったことではありませんが・・。
でも、やっぱり男の子は小さいときから育てるのがタイヘンですね・・・。がんばってください!
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【追:保護と過保護の違いを理解せよ】
保護というのは、いざというときに助けることです。また、いざというときには助けられるという印象を与え不安感を与えないことです。批判もするが常に味方ではあり理解者であるということです。
反して、実は親が主体となっていて子どもに何かを押し付けていることが多いのが過保護。なんでもやってあげるというより、実は子どもから、大切なことを取り上げていることがあります。理解しているのではなく子どもを思いどおりに動かそうとしているのです。
心当たりはないですか?
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(筆:ムーヴ編集部員M 元学習塾講師)
ムーヴ2005年掲載記事 一部改
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