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「○○校が難しくなる」「△△校は2日目がオススメ」なんて情報が出回る時期。「夢をかなえる学校選び」がテーマのムーヴ。予測や分析はあえて掲載しないのですが、やっぱり気になりますよね?そこで、ご家庭ではどう分析すればよいのか?ヒントをお伝えしましょう。
■初歩:「第一志望度」に注目してみる
過去の入試結果を読むとき。倍率だけではく、「第一志望度」に注目。これは学校の真の人気度や、併願の組み合わせを探る数字のひとつだからです。
真の第一志望度を読み取るのはかなり難しいのですが(※)、ご家庭でもわかりやすい観点についてお話しします。
まず、志願者数-受験者数(もしくは、受験者数/志願者数)。当日受験をキャンセルした数がわかります。キャンセルするということは他の志望校が第一志望だったと言うこと。厳密には性格は異なりますが、「手続き者数」(≒現在の在校生数)も第一志望度をはかる指標になります。これが合格者数に近いほど、(実質的な)第一志望生の受験が多かった可能性が高い。募集人数と合格者数の差も参考になります。学校側が手続き段階で他校へ流れることをあらかじめ想定して多めの合格者を発表しているということです。
たとえば、2月2日の日程でも第一志望度が圧倒的に高い学校もあります。この場合は、1日に安全併願校を受験している受験生が多いことが想像できます。逆に1日に少々無理目の挑戦受験をしている受験生が多いという分析もありますが、その場合でも、この2日校が「実質的な第一志望校」とい見てよいのでは?
なお、複数回入試を実施する学校は、どれくらいの率で複数回志願生がいたのか?これは、意外に公表されていない数字。志望校に尋ねてみましょう。これも第一志望度を知る重要な数字ですね。
ただし、倍率も第一志望度も難易度を示しているわけではないので注意が必要です。
(※前日や当日に志願できる学校も多くありますし、合格発表が翌日以降の学校もあります。本格的な「第一志望度」分析は実はかなりプロ泣かせ。当の学校でさえ入学後の調査でしかわからない数値です。あくまで参考までに。)
■学校の「ランキング」(≒難易度)の読み取り方
塾や模擬テスト業者が発表する「ランキング表」とにらめっこしているご家庭も多いのでは?
ランキング表はそれぞれ微妙に異なります。わたしも塾の現場時代、頻繁に「どれが本当なの?」とお母さまから尋ねられましたが、これは、「どれもあくまで予測ですから・・・」と申し上げるしかありません。その模試やその塾の生徒層、あるいは各塾の独自の分析によって違うのは当然。学校のランキングが「あらかじめある」絶対的なものだと考えないように。
実は多くの塾の先生は、独自の手法で分析しています。塾の先生がランキング表だけをたよりにしていては、ご家庭と変わりませんからね。そのひとつは、いくつかの具体的な学校を軸として、(いろいろな意味での)「周辺校」と相対的に志願動向をシミュレートするという手法です。
少々難しいですね。簡単な例を紹介します。
2月1日はいわゆる御三家を含め超難関と呼ばれる学校の入試が並びます。そういった難関校を目指す受験生が2日にどこに志願するのか?を、さまざまな要因から推測します。そうして2日校のランキングを予測するのです。
同様に、トップ層以外でも検証できます。
まず、軸となる学校を選んでください。ムーヴから具体的な学校名は出しませんが、ご家庭でとりあえず「この学校に行きたい!」という学校をピックアップすればよいだけ。(ヒント!最初にお話しした「第一志望度」が高い学校に注目)
軸となる学校を選んだら、次に外見的な基準で似ている学校を並べます。つまりライバル校ですね。たとえば、「ミッション女子校」「有名大学附属共学校」「男子進学校」など。とりあえずイメージでもよいです。また、学校フォーマットが異なっても、「ご近所」「同じ沿線」という観点も重要です。やはり、学校フォーマットやカラーだけなく、偏差値的な順列で受験校を並べるパターンは無視できません。そうしてピックアップした学校内で志願者の動向を推理するのです。中学受験生は全体傾向として増加傾向ですが、やはり、どこかが増えればどこかが減ると考えるのが普通ですからね。
■学校の人気度は何で動いているのか?
次に志願動向はどのような観点で予測するのか、についてお話しします。
新設校を軸にしてみること。これがご家庭では一番容易なパターンですね。新設校は期待が大きく人気を集めることが多いからです。
17年度に新設した東京農業大学第一高等学校中等部(世田谷区)も初年度入試で多くの学校の志願状況に影響しています。(それ以上はご家庭で調べてみましょう!農大一中のライバル校はどこ?)
その他「新しい」には反応するようです。「新しい校舎」や「新しいコース」。その他、前年比で入試要項変更も「新しい」要素です。入試日程の追加、募集人数の変更などなど。たとえ、10名の増減でも中学入試では意外に大きく響く場合も。
このところは、各校、「大学進学」を意識したアピールが目立つと思いませんか?今でも大学合格実績はその学校の人気を左右するからです。
直近の大学合格実績が伸びた学校は志願者も伸びる傾向があります。また、「これから大学進学のために、こういうことをやります!」と強調している学校も注目されます。「特進」など、あきらかに高い進学を目指したコースの新設も期待が集まりますね。
以前にもムーヴでお話ししたかもしれませんが、実績数より「のばし度」がわかればベターです。「入り口偏差値と出口偏差値の比較」がプロの眼。ずばり学校名を出しますが、灘中(神戸市)が、東大や京大に大量に送り出すのはあたりまえですよね。この「のばし度」は中学入試時の「ランキング」と、合格実績の大学の「ランキング」を比べることでわかります。
(大学合格実績を読み取るときは卒業生の数と比べることを忘れずに。卒業生が多ければ実績も大きいのは当然です。)
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「隔年現象」ということばも聞いたことがあると思います。難易度が上がった学校が、次年に敬遠される現象。またはその逆。これは基本的な人間心理要因ですね。ただし、それだけではありません。学校も(健全な意味での)「競合対策」に取り組みます。つまり、「お隣の○○校はこんなことやって支持を集めたから、我が校も負けないように努力しよう」ということ。そうして、巻きかえすのです。単純数値だけではなく学校研究も忘れずに。
隔年現象については実際のデータを読み取るとあまり一般化しないほうがよいとは思います。グングンと伸び続けている学校も多いからです。
追:最近は、ホームページや説明会などで学校紹介に熱心な学校も伸びているようですね。
■模擬試験のデータの読み取り方
ご家庭の頼りは、大手塾や業者の模擬テストの結果データ。程度の差はあれ、独自の積年のノウハウで分析されコンピュータがはじき出したもの。残念ながら?意外に当たりますので、それなりに真剣に受け止める必要はあります。
さて、模擬テストデータを読むときのポイントは?
結果の%や順位数値に一喜一憂して終わらないように。基本技は「あと何点とれば、安全圏になったのか?」という計算。「あと20点とれれば安全圏だった。20点はケアレスミス(※)だったので可能性はある。(もしくは、あと20点はどうがんばっても無理だろう)」と考えることで、データにリアリティが生まれるからです。そして、その次の学習につながります。この計算は決して難しいものではありません。賢いご家庭は、ぜひこの計算をオススメします。数学の苦手な?お母さんは、塾の先生に計算法を尋ねてみましょう。
もちろん、各有名模擬テストの性格を知っておくこと。「受験者数」「受験層」など。上位生が多いのか、神奈川県生が多いのか、全体で何人受けているのか、など。これは基本ですね。
(※厳しいようですが、ケアレスミスだから希望を持てると考えないように。ケアレスミスをなくすことも難しいのです。)
■合格の可能性はどうやって判断するのか
ご家庭では学校の難易度を知るより、「ウチの子は合格できるの?」が肝心ですね。最終的にどうやって判断すべきでしょうか?
小学校6年生を担当する先生は、塾の中でも特に職人カタギが多い。模擬試験のデータも参照するものの、実は、職人は、自分の過去の指導経験から、その生徒の実力を見て直感的に、あるいは分析的に合否を占うことが多い。つまり、各生徒の得意不得意や、その学校の入試傾向も吟味し「この生徒は○○中学校の入試問題で○○点とれるだろう。だから合格する。」という絶対的な判定を下すのです。この技はご家庭では難しいと思いますが、各校入試の「合格最低点」を目安として知っておくとよいと思います。
各塾は、過去の生徒が残した受験校の合否データを蓄積しています。これは、トップレベルの個人情報で、厳重に管理されているものですから、ご家庭の皆さんがそのまま閲覧することは困難です。でも、お子さんの現在の実力に近い過去の生徒の結果を、何かのカタチで参照することができれば、たいへん参考になると思います。塾の先生にリクエストしてみましょう。
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ご家庭にとって、たいせつなことは、難易度や人気度に関わらず、「行きたい学校を目指す!」というのがムーヴの教えですからね。入試分析マニアにならないようにしましょう!最後になりましたが、6年生の皆さん。とにかく身体は大切に。元気よく志望校に旅立ってください!
(話:ムーヴ記者:元塾講師)
※記事はあくまでご家庭向きのヒントです。本格的な分析は専門家に任せましょう。
(ムーヴ2005年度掲載記事より)
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